「アクセルを踏んでもスピードが出ない」
「坂道を登るときにパワーがない」
「エンジンから変な音がする」
と、感じていませんか。
その症状は、日野デュトロのターボチャージャーに問題があるサインかもしれません。
ターボの不具合を放置するとエンジンブローなど、より深刻な故障につながるおそれがあります 。
しかし、ご安心ください。
本記事では、日野デュトロのターボが効かない原因から具体的な対処法、修理費用までを詳しく解説します。
この記事を読むことで、ターボ不具合の全てを知ることができ、安心して適切な対応ができるようになります。
- 記事のポイント
- ターボが効かない主な原因
- 不具合発生時の対処法
- 故障を放置するリスクと注意点
- ターボの寿命を延ばす予防策
- 修理費用の目安
- リコール情報の有無
- 修理と売却の判断基準
- 古いトラックが高く売れる理由
デュトロ ターボが効かない「主な原因」

日野デュトロのターボが効かなくなる原因は、ひとつではありません。
原因は大きく分けて、ターボ本体の機械的な問題、潤滑を担うオイル系統、そして電子制御系の3つに分類されます。
- ターボユニット自体の機械的な故障
- エンジンオイル系統のトラブル
- 制御系統や補機類の不具合
これらの原因が複雑に絡み合っている場合も少なくありません。
それぞれの原因について、くわしく見ていきましょう。
ターボユニット自体の機械的な故障
ターボチャージャー本体の物理的な損傷が、直接的な原因になることがあります。
高速で回転する部品のため、わずかな異常が大きな故障につながります。
- タービンやコンプレッサーの羽根(ブレード)の破損
- ベアリングの摩耗や焼き付き
- ローターシャフトのガタつき
異物の吸い込みや経年劣化により、タービンの羽根が欠けてしまうことがあります 。
また、ベアリングが摩耗するとシャフトが正常に回転できなくなり、最終的には焼き付きを起こします 。
エンジンオイル系統のトラブル
ターボの故障原因として最も多いのが、エンジンオイルに関連するトラブルです。
ターボはエンジンオイルによって潤滑と冷却がおこなわれているため、オイルの状態に大きく左右されます。
- エンジンオイルの量不足や油圧低下
- オイルの汚れや異物(スラッジ・金属粉)の混入
- オイルの希釈(燃料の混入)
オイル量が不足すると潤滑不良でベアリングが焼き付きます 。
また、DPFの頻繁な再生によって燃料がオイルに混ざり、潤滑性能が低下することも原因のひとつです 。
制御系統や補機類の不具合
近年のターボは、電子制御によって性能を最大限に引き出しています。
そのため、制御システムや関連部品の不具合もターボが効かなくなる原因となります。
- VGS(可変ノズル)機構やアクチュエーターの作動不良
- センサーやハーネス(配線)の異常
- DPF(排出ガス浄化装置)の詰まり
可変ノズルが固着して動かなくなると、適切な過給圧を得られなくなります 。
DPFの詰まりによって排気圧力が上昇し、ターボに過度な負担がかかるケースも少なくありません 。
デュトロ ターボが効かないときの「対処法」

デュトロのターボに異常を感じたとき、迅速かつ適切な対応が被害を最小限に抑える鍵となります。
初期症状を見逃さず、万が一の際には安全を最優先に行動することが重要です。
- ターボ故障を疑うべき初期症状
- 走行中に異常を感じた際の緊急措置
- 専門家による正確な診断と修理
まずは、どのような症状が出たらターボの故障を疑うべきかを知っておきましょう。
それぞれの対処法について、くわしく見ていきましょう。
ターボ故障を疑うべき初期症状
ターボの故障は、いくつかの前兆的な症状をともなうことが多いです。
普段と違う車の変化に気づくことが、早期発見につながります。
- 加速が鈍くなる、パワーがなくなる
- マフラーから白煙や青白い煙が出る
- 「ヒューン」「カラカラ」といった異音がする
特に坂道や高速道路での加速不良は、分かりやすい症状のひとつです 。
マフラーからの白煙は、ターボ内部からオイルが漏れて燃焼しているサインであり、非常に危険な状態です 。
症状 | 考えられる原因 |
加速不良・パワー不足 | 過給圧の低下、VGSの作動不良、タービンの固着 |
マフラーからの白煙・青煙 | ターボ内部のシール劣化によるオイル漏れ、オイル燃焼 |
甲高い異音・金属音 | タービンブレードの損傷、ベアリングの摩耗・焼き付き |
エンジンオイルの急な消費 | ターボ経由でのオイル漏れ・燃焼 |
Google スプレッドシートにエクスポート
走行中に異常を感じた際の緊急措置
もし走行中にターボの異常をはっきりと感じた場合は、安全の確保が最優先です。
無理な走行は、取り返しのつかない事態を招く可能性があります。
- ただちに安全な場所に車両を停車させる
- エンジンを停止する
- ロードサービスや整備工場に連絡する
異音や白煙などの症状が出た場合、速やかにハザードランプを点灯させ、路肩などの安全な場所に停車してください 。
エンジンを止めないと、破損したタービンの破片がエンジン内部に吸い込まれ、エンジン本体を破壊するおそれがあります 。
専門家による正確な診断と修理
安全を確保した後は、専門家による診断が必要です。
自己判断で原因を決めつけず、プロの目でしっかりと点検してもらいましょう。
- 診断機(スキャンツール)による故障コードの読み取り
- ターボ本体のガタつきやオイル漏れの目視点検
- エンジンオイルの状態や関連部品の点検
整備工場では、まず専用の診断機を接続して、ECU(エンジンコントロールユニット)に記録されたエラーコードを確認します 。
同時に、ターボ本体のシャフトにガタがないか、オイルや排気の漏れがないかなどを物理的に点検します 。
デュトロ ターボが効かないときの「注意点」

ターボの不具合が発覚した際には、いくつか注意すべき点があります。
故障を悪化させないため、また、修理で失敗しないために知っておくべき重要なポイントです。
- 故障を放置する最大のリスク
- 修理を依頼する工場の選び方
- 再発を防ぐために修理時に確認すべきこと
特に、故障の放置はきわめて危険であり、金銭的にも大きな損失につながります。
それぞれの注意点について、くわしく見ていきましょう。
故障を放置する最大のリスク
ターボの不具合を「まだ走れるから」と放置するのは、絶対にやめるべきです。
放置することで、より深刻で高額な二次被害を引き起こす可能性が非常に高くなります。
- エンジンブロー(エンジン本体の破壊)
- DPF(排出ガス浄化装置)の完全な詰まり
- 車両火災のリスク
最大の危険は、破損したタービンの金属片がエンジン内部に吸い込まれることです 。
ピストンやシリンダーを傷つけ、最悪の場合はエンジン交換が必要となり、修理費用は100万円を超えることもあります。
修理を依頼する工場の選び方
ターボの修理は専門的な知識と技術を要するため、工場選びは慎重におこなうべきです。
どこに依頼するかで、修理の質や費用が大きく変わることがあります。
- ディーゼルエンジンやトラックの修理実績が豊富か
- 故障の根本原因まで調査してくれるか
- 修理内容と見積もりを丁寧に説明してくれるか
乗用車メインの工場ではなく、日野のディーラーやトラック整備を専門とする工場を選ぶのが安心です。
単にターボを交換するだけでなく、なぜ故障したのかという根本原因(オイル管理など)まで調査してくれる工場が理想的です。
再発を防ぐために修理時に確認すべきこと
せっかく高額な費用をかけて修理しても、再発してしまっては意味がありません。
ターボ交換の際には、関連部品の点検と処置を徹底することが不可欠です。
- オイルライン(配管)の洗浄または交換
- インタークーラーや吸気配管内の清掃
- エンジンオイルとオイルフィルターの交換
古いターボの金属粉がオイルラインに残っていると、新しいターボもすぐに壊れてしまいます 。
インタークーラー内部に溜まったオイルや破片も、完全に除去しないと再発の原因となるため、清掃が必須です 。
デュトロ ターボの不具合を減らす「予防メンテナンス」

ターボチャージャーは非常に精密な部品であり、日頃のメンテナンスが寿命を大きく左右します。
高額な修理費用を避けるためにも、予防的なメンテナンスを習慣づけることが重要です。
- 最も重要なエンジンオイルの管理
- フィルター類の定期的な交換
- 日常の運転でターボをいたわる方法
いくつかのポイントを意識するだけで、ターボの故障リスクを大幅に減らすことができます。
それぞれのメンテナンスについて、くわしく見ていきましょう。
最も重要なエンジンオイルの管理
ターボの寿命は、エンジンオイルの管理にかかっていると言っても過言ではありません。
清浄で適切な量のオイルを保つことが、ターボ保護の基本中の基本です。
- 定期的なオイル交換の実施(ディーゼル車は15,000kmごとが目安)
- 日野純正オイルまたは指定規格のオイルを使用する
- 日常的にオイルレベルゲージを確認する
特に短距離走行やアイドリングが多い「シビアコンディション」では、メーカー指定の交換時期より早めの交換が推奨されます 。
オイル交換2回につき1回は、オイルフィルターも同時に交換することが基本です 。
フィルター類の定期的な交換
エンジンには、オイル以外にも重要なフィルターがいくつかあります。
これらのフィルターが汚れると、エンジンの不調やターボへの負担増につながります。
- エアフィルター(エアクリーナーエレメント)
- 燃料フィルター
- オイルフィルター
エアフィルターは、ターボが吸い込む空気中のゴミやホコリを取り除く重要な部品です 。
燃料フィルターが詰まると燃料供給が不安定になり、不完全燃焼からDPFの詰まりやターボへの負担を招きます 。
日常の運転でターボをいたわる方法
日々の運転の仕方を少し工夫するだけでも、ターボへの負担を軽減できます。
急のつく操作を避け、ターボの特性を理解した運転を心がけましょう。
- エンジン始動直後の急加速を避ける
- 高速走行や登坂走行後のアフターアイドリング
- 急発進・急加速を控えたエコドライブ
エンジン始動直後はオイルがターボに行き渡っていないため、暖機運転が必要です 。
高負荷走行の直後にエンジンを止めると、高温になったターボが冷却されず焼き付きの原因になるため、1〜2分程度のアイドリングが効果的です 。
デュトロ ターボの「修理費用(概算)」

実際にデュトロのターボが故障した場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
修理費用は、交換部品の種類や修理の範囲によって大きく変動します。
- ターボチャージャー交換費用の内訳
- リビルト品活用で費用を抑える
- 関連修理で追加費用が発生する可能性
あらかじめ費用の相場を知っておくことで、冷静な判断ができるようになります。
具体的な金額の目安について、くわしく見ていきましょう。
ターボチャージャー交換費用の内訳
ターボチャージャーの交換には、部品代のほかに工賃や関連部品の費用がかかります。
合計費用は、新品部品を使うかリビルト品を使うかで大きく変わってきます。
- ターボチャージャー本体の部品代
- 交換作業の工賃
- ガスケット、オイル、フィルターなどの消耗品代
日野の純正新品ターボを使用した場合、総額で36万円から52万円程度がひとつの目安となります 。
修理工場や車両の状態で費用は変動するため、必ず事前に詳細な見積もりを取りましょう。
項目 | 新品部品の場合 | リビルト品の場合 |
ターボ本体 | 約380,000円 | 約230,000円 |
交換工賃 | 約50,000円~80,000円 | 約50,000円~80,000円 |
ガスケット・油脂類 | 約20,000円 | 約20,000円 |
合計目安 | 約450,000円~480,000円 | 約300,000円~330,000円 |
リビルト品活用で費用を抑える
修理費用を少しでも抑えたい場合、リビルト品(再生部品)の活用が有効な選択肢です。
リビルト品は、中古部品を分解・洗浄し、消耗部品を新品に交換して再組付けしたものです。
- 新品に比べて価格が安い
- 品質は新品に近いレベル
- 保証が付いていることが多い
リビルト品のターボは、新品の約6割程度の価格(23万円前後)で入手できる場合があります 。
品質も安定しており、保証も付いているため、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう 。
関連修理で追加費用が発生する可能性
ターボの故障が、他の部品の不具合を引き起こしている場合もあります。
その場合、ターボ交換とあわせて追加の修理費用が発生する可能性があります。
- DPF(排出ガス浄化装置)の洗浄または交換
- インジェクターの交換
- エンジン内部の洗浄
例えば、DPFが完全に詰まっている場合は、交換に40万円以上の追加費用がかかることもあります 。
根本的な原因を解決しないと再発のリスクがあるため、専門家と相談のうえで修理範囲を決めることが重要です。
デュトロ ターボの「リコール情報の有無」

日野デュトロのターボに関しては、過去に重要なリコールが届け出られています。
ご自身のトラックが対象である可能性もあるため、必ず確認しておくべき情報です。
- 2021年に発表された重要なリコール内容
- 自分のトラックが対象か確認する方法
- リコール対象だった場合の対応
このリコールは、ターボが故障しても警告灯が点灯しないという、安全に関わる内容です。
リコールの詳細について、くわしく見ていきましょう。
2021年に発表された重要なリコール内容
2021年2月、日野自動車はデュトロを含む約4万台の車両についてリコールを届け出ました。
不具合の内容は、ターボチャージャー本体の機械的な欠陥ではありません。
- 対象:日野デュトロ、トヨタ ダイナ・トヨエースの一部
- 不具合箇所:排出ガス発散防止装置(エンジン制御プログラム)
- 内容:ターボが故障してもエンジン警告灯が点灯しない
エンジン制御プログラムが不適切なため、ターボの故障診断結果がECUに送信されないというものでした 。
このため、ドライバーが故障に気づかず走行を続け、より深刻なトラブルにつながるおそれがありました 。
自分のトラックが対象か確認する方法
ご自身のデュトロがリコールの対象かどうかは、簡単に確認することができます。
車検証を手元に用意して、公式サイトなどで照会するのが最も確実です。
- 国土交通省の自動車リコール・不具合情報サイトで検索
- 日野自動車の公式サイトで車台番号を入力して検索
- 最寄りの日野自動車販売店に問い合わせる
車検証に記載されている「車台番号」をもとに、対象車両であるかを確認します 。
電話で問い合わせる際も、車台番号を伝えればスムーズに確認してもらえます。
リコール対象だった場合の対応
もし所有するトラックがリコール対象であり、まだ改善措置を受けていない場合、費用はかかりません。
速やかに日野自動車の販売会社に連絡し、修理の予約をおこなってください。
- 改善措置は無償で受けられる
- 作業内容はエンジン制御プログラムの修正
- 全国の日野販売会社で対応可能
改善措置の内容は、エンジン制御プログラムを対策仕様に書き換えるというものです 。
作業自体は比較的短時間で完了するため、安全のためにも必ず実施しましょう。
デュトロの「修理か売却かの決め手」

高額な修理費用がかかるターボの故障は、トラックの乗り換えを考えるきっかけにもなります。
修理して乗り続けるか、それとも売却して新しい車両に入れ替えるか、慎重な判断が求められます。
- 修理費用と車両価値を天秤にかける
- 車齢や走行距離から判断する
- 買取査定を判断材料にする
感情的にならず、経済的な合理性に基づいて判断することが後悔しないためのポイントです。
判断の基準について、くわしく見ていきましょう。
修理費用と車両価値を天秤にかける
まず基本となるのが、修理にかかる費用と、そのトラックの現在の市場価値との比較です。
車両の価値を大きく上回るような修理は、経済的に合理的でない可能性があります。
- 修理費用の見積もりを取得する
- トラックの買取相場を調べる
- 両者を比較して検討する
例えば、修理に40万円かかる一方、トラックの買取価格が60万円だった場合、修理は現実的ではないかもしれません。
逆に、買取価格が200万円であれば、40万円をかけて修理する価値は十分にあると判断できます。
年式(経過年数) | 買取相場価格の目安 |
3年落ち(2021年式) | 3,010,000円~4,340,000円 |
5年落ち(2019年式) | 2,370,000円~3,410,000円 |
7年落ち(2017年式) | 1,720,000円~2,940,000円 |
10年落ち(2014年式) | 1,560,000円~2,650,000円 |
15年落ち(2009年式) | 600,000円~1,500,000円 |
※上記はあくまで目安であり、車両の状態や仕様によって価格は大きく変動します 。 |
車齢や走行距離から判断する
トラックの年式やこれまでの走行距離も、重要な判断材料になります。
古い車両や多走行の車両は、今後も別の箇所で故障が発生するリスクが高まります。
- 年式が10年を超えている
- 走行距離が30万kmを超えている
- 過去にも高額な修理を繰り返している
ターボを修理しても、次はエンジン本体やミッション、DPFなど、他の高額部品が故障する可能性があります 。
将来的な維持費の増大を避けるために、売却を選択するのも賢明な判断といえるでしょう。
買取査定を判断材料にする
修理か売却かを判断するための最も確実な方法は、専門の買取業者に査定を依頼することです。
故障して動かない状態のトラックでも、多くの業者は無料で査定をおこなってくれます。
- 複数の買取業者に査定を依頼する
- 修理の見積もり額と比較する
- 最も有利な選択肢を決める
査定額という具体的な数字を得ることで、修理費用との比較が容易になります。
「修理すればあといくらで売れるのか」ではなく、「今の状態でいくらの価値があるのか」を知ることが重要です 。
【知らないと損】10年落ちのトラックでも”驚きの高値”がつくワケ

「古いし、故障しているから価値はないだろう」と考えるのは早計です。
実は、10年以上経過した日本のトラックは、国内外で非常に高い需要があります。
- 日本のトラックが持つ圧倒的な耐久性
- 活発な海外需要と国内中古市場
- 高値がつきやすいデュトロの仕様
乗用車とはまったく異なる中古トラック市場の特性を知れば、売却という選択肢がより魅力的に見えてきます。
その理由を、くわしく見ていきましょう。
日本のトラックが持つ圧倒的な耐久性
日本のトラックは、世界的に見てもきわめて高い耐久性と信頼性で知られています。
乗用車とは比較にならないほど、過酷な使用を前提とした頑丈な設計がなされています。
- 強靭なラダーフレーム構造の採用
- 低回転・高トルク型のディーゼルエンジン
- 高品質な部品と精密な製造技術
乗用車の寿命が10万kmといわれるのに対し、トラックは50万kmや100万kmを走ることも珍しくありません 。
この圧倒的な寿命の長さが、古い車両でも価値が下がりにくい大きな理由です 。
活発な海外需要と国内中古市場
日本のトラックが高値で取引される最大の理由は、旺盛な海外需要にあります。
特に東南アジアやアフリカなど、開発途上国で日本製中古トラックは絶大な人気を誇ります。
- 悪路でも壊れない頑丈さへの信頼
- メンテナンスのしやすさ
- 故障していても部品としての価値がある
日本では役目を終えたような古いトラックでも、海外では「まだまだ現役」として活躍します 。
エンジンが動かない車両でも、部品取り用として輸出されるため、価値がゼロになることはほとんどありません 。
高値がつきやすいデュトロの仕様
デュトロの中でも、特に中古市場で人気があり、高値がつきやすい仕様があります。
特殊な装備や仕様は、汎用的な平ボディの車両よりも高く評価される傾向にあります。
- クレーン付き(ユニック車)
- ダンプ仕様
- パワーゲート(荷役用リフト)付き
これらの架装は後付けすると高額なため、中古車市場でも非常に需要が高いです 。
また、悪路走破性の高い4WD車も、建設現場や山間部での需要から人気があります。
よくある質問|日野デュトロのターボが効かないときの「対処法」を徹底解説

ここでは、日野デュトロのターボ不具合に関してよく寄せられる質問にお答えします。
- 日野デュトロの加速しない原因は?(加速不良・パワーない・遅い・坂道のぼらない)
- 故障コード一覧はどこでわかる?
- デュトロの故障は多い?
- ターボの交換費(概算)は?
- N04Cエンジンの吹けない原因は?
日野デュトロの加速しない原因は?(加速不良・パワーない・遅い・坂道のぼらない)
ターボの故障が最も疑われますが、それ以外にも複数の原因が考えられます。
燃料系統や排気系統の詰まりが、加速不良を引き起こしているケースも少なくありません。
- 燃料フィルターの詰まり
- DPF(排出ガス浄化装置)の詰まり
- インジェクターの不具合
燃料フィルターが詰まると、エンジンに必要な燃料が十分に供給されず、パワー不足になります 。
DPFが詰まると排気がスムーズに抜けなくなり、エンジン性能が著しく低下します 。
故障コード一覧はどこでわかる?
故障コード(DTC)は、専用の診断機(スキャンツール)を使って車両から読み取るものです 。
コードの一覧や詳細な内容は、一般には公開されていません。
- 日野自動車のディーラーが保有する整備マニュアルに記載
- 専門の整備工場がアクセスできる情報
- インターネットで検索しても正確な情報は得にくい
故障コードは、専門家が診断するための情報です。
コードだけを知っても原因の特定は難しいため、診断はプロの整備士に任せるのが確実です。
デュトロの故障は多い?
デュトロは、高い剛性を持つフレームを採用するなど、耐久性に定評のあるトラックです 。
しかし、商用車として過酷な環境で使われるため、経年や走行距離に応じた故障は発生します。
- DPF関連のトラブル
- 冷却水漏れ
- セルモーターなど電装系の故障
特に近年のディーゼル車に共通する課題として、DPFシステムの不具合は比較的多く報告されています 。
とはいえ、基本的な耐久性は高く、適切なメンテナンスをおこなえば長く使える信頼性の高い車両です 。
ターボの交換費(概算)は?
リビルト品(再生部品)を使用するか、純正の新品を使用するかで費用は大きく異なります。
一般的に、リビルト品を使うことで費用を大幅に抑えることが可能です。
- リビルト品を使用した場合:総額30万円~35万円程度
- 純正新品を使用した場合:総額45万円~50万円程度
- 上記には工賃や関連部品代も含まれる
この金額はあくまで目安であり、車両の状態や依頼する工場によって変動します 。
正確な費用は、必ず事前に見積もりを取って確認してください。
N04Cエンジンの吹けない原因は?
デュトロに搭載されているN04Cエンジンが吹け上がらない場合、いくつかの原因が考えられます。
このエンジンでは、ターボ本体だけでなく、燃料噴射装置のトラブルも原因となりやすいです。
- ターボチャージャーの故障(制御コンピュータ含む)
- インジェクターの不具合
- DPFマフラーの詰まりや溶損
ターボが故障すると、エンジン保護のために出力が制限される(フェイルセーフ)ことがあります 。
また、インジェクターの噴射異常が原因でDPFが過熱し、結果としてエンジンが吹けなくなる事例も報告されています 。
まとめ|日野デュトロのターボが効かないときの「対処法」を徹底解説

本記事では、日野デュトロのターボが効かないときの原因から対処法、費用までを網羅的に解説しました。
- 主な原因:ターボ本体、オイル系統、制御系統の3つが主な原因。特にオイル管理が重要。
- 対処法:異音や白煙などの初期症状を見逃さず、異常を感じたら即座に安全な場所に停車する。
- 注意点:故障の放置はエンジン破壊につながる最大のリスク。修理は根本原因まで調査する工場を選ぶ。
- 予防メンテナンス:定期的なオイル交換、フィルター交換、ターボに優しい運転が寿命を延ばす。
- 修理費用:リビルト品なら30万円台、新品なら45万円以上が目安。DPFなど追加修理の可能性も。
- リコール情報:2021年に警告灯が点灯しないリコールあり。対象か否か車台番号で確認が必要。
- 修理か売却か:修理費と車両価値を比較。車齢や走行距離も考慮し、買取査定を判断材料にする。
- 高値がつくワケ:日本のトラックは耐久性が高く、特に海外での需要が旺盛なため、古くても価値が残る。
ターボの不具合は、迅速な初期対応と、その後の冷静な判断が求められます。
もし、あなたのデュトロに高額な修理見積もりが出てお悩みなら、一度、専門の買取業者に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
故障した状態のままでも、予想以上の価格がつく可能性があります。