「乗り心地が抜群で長距離でも疲れない」
「とにかく故障が多くて維持が大変」
「燃費がいまひとつ伸びない」
など、UDトラックスのクオンには様々な声が寄せられています 。
たくさんの情報があふれているため、どれが本当の声なのかわからなくなりますよね。
ですが、不確かな情報をもとに購入を決めると、後で大きな後悔につながるかもしれません。
しかし、ご安心ください。
本記事では、UDトラックス クオンの口コミ評判から故障事例、そして具体的な魅力までを詳しく解説します。
この記事を読むことで、クオンの乗り心地や性能の全てを知ることができ、安心して購入の判断ができるようになります。
記事のポイント
- 悪い口コミ評判
- よくある故障と対策
- 良い口コミ評判
- 総合評価
- 基本情報
乗り心地は悪い?UDトラックス クオンの「悪い口コミ評判」
UDトラックス クオンには、乗り心地や性能についていくつかの厳しい意見が見られます。
特にエンジン性能や信頼性に関する具体的な指摘が、一部のドライバーからあがっているようです。
- アイドリング時の振動と騒音
- パワー不足と走行安定性
- 燃費と故障の多さ
これらのネガティブな評判は、クオンが持つ先進的な設計の裏返しともいえるかもしれません。
それでは、くわしく見ていきましょう。
アイドリング時の振動と騒音
クオンの悪い口コミとして、アイドリング時の振動と騒音に関する指摘があります 。
特にGH11型エンジンは、停車中の振動が大きく、せっかくの快適な室内空間を損なうという声があがっています 。
- エンジンからの大きな振動
- 特徴的な「ガラガラ」という作動音
- 重量物を積載した際のエンジン音
一部のドライバーからは、この振動と音が長時間の待機中にストレスを感じさせる原因になると考えられています。
ボルボ由来の先進的なエンジンが、日本のドライバーの感覚とは少しちがうのかもしれません。
パワー不足と走行安定性
エンジンのパワー不足や、高速走行時の安定性についても、いくつかの気になる評判があります。
GH11型エンジンは、特定の回転数を下回ると力がなく、ねぼけたような感覚だという厳しい意見も見られます 。
- 1350回転以下での加速性能の不足
- ハンドルの軽さが高速走行時にあだとなる
- 安定性に欠けるとの指摘
低速時の取り回しで好評なハンドルの軽さが、速度を上げた際には逆に安定感を欠く要因になると感じられています 。
この点は、ドライバーの好みや主な走行ルートによって、評価が大きく分かれる部分といえるでしょう。
燃費と故障の多さ
燃費性能と故障の頻度についても、ネガティブな口コミが寄せられています。
特に市街地での燃費があまり良くないという声や、維持費がかさむという意見があります 。
- 期待していたよりも伸びない燃費
- 運送会社の整備担当者からの故障報告
- 定期的なメンテナンスの重要性
ある運送会社の整備担当者からは「恐ろしく故障が多い」という具体的な報告もあがっています 。
ラジエーターやセンサー類のトラブルが指摘されており、購入後のメンテナンスが非常に重要になるようです。
UDトラックス クオンの「よくある故障と対策」
クオンの信頼性を考えるうえで、過去のリコール情報や現場から報告される具体的な故障事例を知ることは大切です。
先進的な機能が多い分、注意すべきポイントもいくつか存在します。
- リコール対象となった主な不具合
- 現場から報告される故障事例
- 故障を防ぐための対策
これらの情報を把握することで、中古車選びの際や購入後の維持管理に役立てることができます。
それでは、くわしく見ていきましょう。
リコール対象となった主な不具合
クオンは過去にいくつかのリコールを国土交通省に届け出ています。
これらは安全性に関わる重要な問題であり、中古車を検討する際には対策済みかを確認する必要があります。
- 排出ガス発散防止装置の不具合(NOx値が基準を超えるおそれ)
- かじ取り装置の不具合(操舵不能になるおそれ)
- 動力伝達装置の不具合(走行不能になるおそれ)
特にプロペラシャフトやトランスミッションに関する不具合は、走行不能に直結する深刻なものです 。
これらのリコール情報は、クオンの複雑なシステムが抱える課題の一端を示しているといえるでしょう。
現場から報告される故障事例
公式のリコール以外にも、運送会社の整備担当者などから具体的な故障事例が報告されています。
これらの現場からの声は、クオンを長く維持していくうえで非常に参考になります。
- ラジエーターおよびサブタンクからの水漏れ
- アイドリング不調を引きおこすヘッドカバー内センサーの故障
- ブレーキパッド摩耗センサーの断線
また、スス取りの自動燃焼が頻繁にかかるDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の問題も指摘されています 。
これらの部品は、定期的な点検と早めの交換がトラブルを未然にふせぐカギとなります。
故障を防ぐための対策
クオンの故障リスクを低減するためには、日ごろからの丁寧なメンテナンスが欠かせません。
特に、消耗部品や油脂類の管理を徹底することが、車両の寿命をのばすことにつながります。
- キングピンやプロペラシャフトへの頻繁なグリスアップ
- DPF詰まりを防ぐための指定オイルの使用と定期的な洗浄
- 冷却系統やセンサー類の定期的な点検
ある整備担当者によると、キングピンなどは従来以上に頻繁なグリスアップが必要とのことです 。
クオンの性能を最大限に引き出すためには、標準的な管理よりも一歩踏みこんだ保守体制が求められるといえます。
UDトラックス クオンの「良い口コミ評判」
一方で、UDトラックス クオンは多くのドライバーから高い評価を得ています。
特に長距離運転における快適性や、先進技術による操作性の良さが支持されています。
- 疲れにくいと評判の乗り心地
- 操作性に優れた運転感覚
- 安心感のあるブレーキと加速性能
これらの良い評判は、クオンの「人を想う」という開発コンセプトが具現化された結果といえるでしょう。
それでは、くわしく見ていきましょう。
疲れにくいと評判の乗り心地
クオンの乗り心地は、多くのドライバーから「疲れにくい」と絶賛されています。
柔らかめのサスペンションと、人間工学に基づいて設計されたシートがその理由です 。
- 長時間の運転でも快適なシート
- 体格に合わせて調整できる多彩なシート機能
- 静粛性が高く、会話がしやすい室内空間
UDトラックスが、顧客の車両に同乗しておこなう調査を通じて開発したシートは、現場のドライバーの悩みを解決しています 。
「乗り心地がよく楽しく運転できる」という声は、クオンの大きな魅力のひとつです 。
操作性に優れた運転感覚
運転のしやすさも、クオンが高く評価されるポイントです。
特にステアリングの操作感や、スイッチ類の配置がドライバーの負担を軽減しています。
- 大型トラックとは思えないほど軽いハンドル操作
- 人間工学に基づいた握りやすいステアリングホイール
- 手元で主要な操作が完結するスイッチ配置
軽いパワーステアリングは、狭い場所での切り返しや車庫入れなどで大きなメリットとなります 。
機能的に配置されたダッシュボードとあわせて、安全運転に集中できる環境を提供しています。
安心感のあるブレーキと加速性能
ブレーキ性能と加速のスムーズさも、多くのドライバーが挙げる良い点です。
全車に採用されたディスクブレーキは、確実な制動力を発揮します 。
- 「乗用車のような感覚」と評されるブレーキ
- 低速時から力強いトルクを発揮するエンジン
- スムーズで安定した加速性能
ドライバーからは「ドラムブレーキに比べてしっかり効く」と、その性能に高い信頼が寄せられています 。
また、GH11エンジンは積載量が多くても力不足を感じさせず、安定したドライビングが可能だと評価されています 。
UDトラックス クオンの「総合評価」
UDトラックス クオンは、ドライバーの快適性を最優先に考えた、先進的な大型トラックです。
その一方で、高度な技術はきめ細やかなメンテナンスを要求するという側面も持っています。
- ドライバーの快適性を追求したトラック
- 先進技術とメンテナンスのトレードオフ
- トータルコストで見るべき車両価値
クオンの真価をはかるには、車両価格だけでなく、運用全体の視点から評価することが重要です。
それでは、くわしく見ていきましょう。
ドライバーの快適性を追求したトラック
クオンの最大の強みは、徹底して追求されたドライバーの快適性です 。
長距離運転の疲労を軽減する乗り心地や、ストレスフリーな操作性は、他の追随をゆるしません。
- 人間工学に基づいたコックピット設計
- 優れた静粛性と乗り心地
- 先進の運転支援システムによる負担軽減
これらの特徴は、ドライバーの安全確保はもちろん、人材の確保や定着が課題となる運送業界において大きな価値を持ちます。
クオンは、働く人への投資という視点からも評価できるトラックといえるでしょう。
先進技術とメンテナンスのトレードオフ
クオンの評価が分かれる点は、先進技術とメンテナンス要求のバランスにあります。
快適性や効率性を生み出す高度な電子制御やエンジンは、同時に故障のリスクや管理の難しさもはらんでいます 。
- ボルボ由来の高性能エンジン
- 電子制御トランスミッション「ESCOT-VI」
- 数々の運転支援システム
クオンを選ぶことは、これらの先進技術の恩恵を受けるかわりに、丁寧なメンテナンスを約束することでもあります。
このトレードオフを理解することが、クオンを乗りこなすための第一歩です。
トータルコストで見るべき車両価値
クオンの価値を判断する際は、購入価格だけでなく、トータルコストオブオーナーシップ(TCO)で考えるべきです。
燃費性能や修理費用、そして売却時のリセールバリューまで含めた総合的な経済性が重要になります。
- 優れた燃費効率による燃料費の削減
- 故障時の修理費用
- 海外でも人気の高さからくる高いリセールバリュー
故障が多いという評判は維持費への不安につながりますが、クオンは中古市場でも高い価値を維持しています。
運用期間全体で見たときの経済性をシミュレーションすることが、賢い選択につながります。
UDトラックス クオンの「基本情報」
UDトラックス クオンは、2004年に登場して以来、日本の物流業界を支えつづけている大型トラックです。
その歴史やコンセプト、そして具体的なスペックを知ることは、車両への理解を深めるうえで欠かせません。
- クオンの歴史とコンセプト
- 主要スペックとエンジン
- 新車・中古車価格の目安
ここでは、クオンの基本的な情報をわかりやすくまとめました。
それでは、くわしく見ていきましょう。
クオンの歴史とコンセプト
クオンは、2004年に「ビッグサム」の後継車として誕生したUDトラックスの基幹車種です 。
車名は「久遠(くおん)」に由来しており、長くつづく価値を提供したいという想いが込められています。
- 2004年に初代モデルが登場
- コンセプトは「人を想い、先を駆ける」
- 世界で初めてSRSニーエアバッグを搭載
開発当初から、ドライバーの快適性と安全性を重視する人間中心の設計思想が一貫しています 。
2017年にはフルモデルチェンジをおこない、現在も進化をつづけています 。
主要スペックとエンジン
クオンは、用途に応じて選べる複数のエンジンラインアップと、先進的な装備が特徴です。
特にエンジンとトランスミッション、ブレーキシステムはクオンの走りを決定づける重要な要素です。
- 軽量な8L「GH8F」エンジン(最大357馬力)
- パワフルな11L「GH11」エンジン(最大460馬力)
- 12段電子制御式トランスミッション「ESCOT-VI」を標準装備
ブレーキには、国産大型トラックとして初めて総輪ディスクブレーキを標準装備しました 。
これにより、高い安全性と積載量の向上(約200kg)を両立しています 。
項目 | スペック例 (2RG-CG5FA) |
エンジン型式 | GH11 |
最高出力 | 400PS/1600rpm |
最大トルク | 204kgm/950-1350rpm |
トランスミッション | ESCOT-VI (12段AMT) |
車両総重量 | 約25t |
ブレーキ形式 | 空気式・前後ディスク |
Google スプレッドシートにエクスポート
出典:
新車・中古車価格の目安
クオンの価格は、年式や仕様、車両の状態によって大きく変動します。
中古車市場では、幅広い価格帯の車両が流通しているのが特徴です。
- 中古車価格は約140万円から881万円程度が目安
- 2015年式ウイング車で約240万円の事例
- 2023年式の低走行ダンプで約1,420万円の事例
初代モデル(2004年~2017年)もまだ多く流通しており、予算に応じてさまざまな選択が可能です 。
高年式の車両は1,000万円を超えることも珍しくなく、その人気の高さがうかがえます 。
UDトラックス クオンの「魅力」
UDトラックス クオンの大きな魅力は、ドライバーの負担を軽減し、安全で効率的な運行をサポートする数々の先進技術にあります。
これらの技術は、日々の運転の中でその価値を実感できるものばかりです。
- 疲労を劇的に軽減する「UDアクティブステアリング」
- プロの走りを実現する「ESCOT-VI」
- 高度な安全性能とブレーキシステム
これらの革新的な機能が、クオンをただのトラックではない、特別な一台にしています。
それでは、くわしく見ていきましょう。
疲労を劇的に軽減する「UDアクティブステアリング」
「UDアクティブステアリング」は、運転時の疲労を劇的に軽減する画期的な電子制御ステアリングシステムです。
走行状況に応じてハンドルの重さを最適に制御し、ドライバーをサポートします 。
- 低速時は軽く、高速時は安定した操作感
- 路面の凹凸や横風によるハンドルのブレを自動で補正
- 実証実験でストレスや筋力負担の低減が証明済み
このシステムにより、ドライバーは無意識におこなっていた細かいハンドル修正から解放されます。
長距離運転後の疲労感がまったくちがうと、多くのドライバーから高い評価を得ています 。
プロの走りを実現する「ESCOT-VI」
電子制御式トランスミッション「ESCOT-VI」は、まるで熟練ドライバーが操作しているかのような、滑らかで効率的な走りを実現します。
12段のギアを最適に制御し、燃費向上と運転ストレスの軽減に大きく貢献します 。
- 変速ショックの少ない、迅速で滑らかなギアチェンジ
- GPSで道路の勾配を先読みし、最適な制御をおこなう「フォアトラック」機能
- 雪道や泥濘地からの脱出性を向上させる制御
アクセルとブレーキの操作に集中できるため、経験の浅いドライバーでもベテランのような省燃費運転が可能です 。
荷物にもドライバーにも優しい、インテリジェントなトランスミッションです。
高度な安全性能とブレーキシステム
クオンは、事故を未然に防ぐための高度な安全装備を多数搭載しています。
ミリ波レーダーとカメラで常に周囲を監視し、危険を検知するとドライバーに警告、さらにブレーキを作動させます。
- 衝突被害軽減ブレーキ「トラフィックアイブレーキ」
- ふらつき注意喚起装置「ドライバーアラートサポート」
- 全車に標準装備された高性能なディスクブレーキ
特に、放熱性に優れ、雨天時でも安定した性能を発揮するディスクブレーキは、大きな安心材料です 。
これらのシステムが連携し、ドライバーと同乗者、そして周囲の安全を守ります。
UDトラックス クオンの「メリット&デメリット」
UDトラックス クオンは、多くの魅力を持つ一方で、注意すべき点も存在するトラックです。
購入を検討する際には、その両面を正しく理解しておくことが重要です。
- 主なメリット
- 主なデメリット
ここでは、クオンのメリットとデメリットを簡潔にまとめました。
ご自身の使い方や価値観と照らしあわせて、判断の参考にしてください。
主なメリット
クオンを導入する最大のメリットは、ドライバーの労働環境を大幅に改善できる点にあります。
快適性と安全性は、業界トップクラスといえるでしょう。
- トップクラスの快適性でドライバーの疲労を軽減
- 先進安全装備による事故リスクの低減
- 「ESCOT-VI」などによる優れた操作性と燃費性能
これらのメリットは、安全運行や燃費向上といった経営的な利点だけでなく、ドライバーの満足度向上にも直結します。
人手不足が深刻な運送業界において、クオンは「選ばれる」会社になるための一助となるかもしれません。
主なデメリット
一方、クオンのデメリットは、その先進性と複雑さに起因します。
シンプルな構造のトラックに比べ、メンテナンスにはより一層の注意とコストが必要になる可能性があります。
- センサー類など電子部品の故障報告が比較的多い
- 性能維持には厳格で丁寧なメンテナンスが不可欠
- 部品が複雑なため、修理費用が高くなる可能性がある
これらのデメリットは、特に中古車を検討する場合に注意が必要です。
信頼できる整備工場との連携や、しっかりとした車両管理体制が、クオンを長く運用していくためのカギとなります。
UDトラックス クオンが「おすすめの人」
UDトラックス クオンの特性をふまえると、特に以下のような事業者やドライバーにおすすめできるトラックといえます。
自社の状況や目指す方向にクオンが合致するか、ぜひ一度考えてみてください。
- ドライバーの労働環境改善を重視する事業者
- 長距離輸送をメインとする運送会社
- 徹底した車両管理体制を持つ企業
クオンは、ただ荷物を運ぶだけの道具ではなく、事業を次のステージへと導くパートナーとなりうる存在です。
それでは、くわしく見ていきましょう。
ドライバーの労働環境改善を重視する事業者
ドライバーの働きやすさを第一に考える事業者にとって、クオンは最適な選択肢のひとつです。
快適な乗り心地と疲労軽減技術は、ドライバーの身体的な負担を大きく減らします 。
- ドライバーの定着率向上を目指す企業
- 安全運行への意識が高い企業
- 女性や若手ドライバーの活躍を推進したい企業
優れた労働環境は、優秀な人材をひきつけ、企業の競争力を高めます。
クオンへの投資は、従業員満足度への投資であり、ひいては事業の成長へとつながるでしょう。
長距離輸送をメインとする運送会社
一日の大半を車内で過ごす長距離ドライバーにとって、クオンの快適性は特に大きな価値を持ちます。
疲労を軽減する機能は、長時間の運転が求められる業務で真価を発揮します。
- 高速道路での走行が多い事業者
- 運行の安全性を最優先する事業者
- 燃費効率を重視する事業者
「UDアクティブステアリング」や「ESCOT-VI」の先読み機能などは、特に高速走行時に効果的です 。
安全かつ効率的な長距離運行を実現したい運送会社に、クオンは強くおすすめできます。
徹底した車両管理体制を持つ企業
クオンの性能を最大限に引き出し、長く安定して使用するためには、計画的で徹底したメンテナンスが不可欠です。
そのため、自社でしっかりとした車両管理ができる企業に向いています。
- 定期的な予防整備を実践している企業
- 車両のコンディションをデータで管理している企業
- 信頼できる整備工場と提携している企業
クオンの先進的なシステムは、適切な管理をおこなうことで、その真価を発揮します。
車両への投資を惜しまず、最高の状態で運用できる体制を持つ企業こそ、クオンの真のオーナーにふさわしいでしょう。
UDトラックス クオンの「注意点」
UDトラックス クオンは魅力的なトラックですが、購入、特に中古車を選ぶ際にはいくつか注意すべき点があります。
ポイントをおさえておくことで、購入後のトラブルを避け、満足のいく選択ができます。
- 中古車選びは記録簿を重視
- 頻出する故障箇所を重点的に確認
- カスタムパーツの適合年式を確認
これらの注意点を頭に入れて、賢い車両選びを心がけましょう。
それでは、くわしく見ていきましょう。
中古車選びは記録簿を重視
クオンの中古車を選ぶうえで最も重要なのが、メンテナンスの記録簿です。
定期的に適切な整備がおこなわれてきたかどうかが、その車両の信頼性を大きく左右します。
- 整備記録がしっかり残っている車両を選ぶ
- 油脂類や消耗品の交換履歴を確認する
- リコール対策が実施済みかを確認する
クオンはメンテナンスへの感受性が高いトラックのため、整備履歴は車両の健康状態を示す診断書のようなものです。
価格の安さだけで選ばず、どのように扱われてきたかを記録簿から読み取ることが失敗しないコツです。
頻出する故障箇所を重点的に確認
中古のクオンを現車確認する際には、これまでに報告されている故障が多い箇所を重点的にチェックしましょう。
専門家でなくても、いくつかのポイントを見ることでリスクを減らすことができます。
- 冷却系統(ラジエーターやホースからの漏れやにじみ)
- DPF関連(警告灯の点灯履歴や手動再生の頻度)
- プロペラシャフト(異音やガタつきの有無)
可能であれば、信頼できる整備工場に購入前の点検を依頼するのが最も確実です。
弱点となりうる箇所を事前に把握し、納得したうえで購入することが大切です。
カスタムパーツの適合年式を確認
クオンを自分好みにカスタムしたいと考えている場合、パーツの適合年式には注意が必要です。
特に、2017年のモデルチェンジ前後で仕様が異なるパーツが多く存在します 。
- ダッシュマットは白線認識センサーのサイズを確認
- ピラーカバーはセンサーの有無で形状が異なる
- AT車はシフトノブの交換ができない
ハンドルカバーのサイズは2Lですが、その他の内装パーツは細かな仕様の違いがあります。
パーツを購入する前には、必ず自分の車両の年式とグレードを確認し、適合情報をよく調べましょう。
【知らないと損】10年落ちのトラックでも”驚きの高値”がつくワケ
「古いトラックは価値がない」と思っていませんか。
実は、10年以上経過したトラックでも、驚くほど高い価格で取引されることが少なくありません。
- 海外での高い需要と信頼性
- 機能すれば価値が落ちにくい商用車の特性
- 高額査定に繋がりやすい条件
この背景を知ることは、トラックの売却時だけでなく、購入時の資産価値を考えるうえでも役立ちます。
それでは、くわしく見ていきましょう。
海外での高い需要と信頼性
日本の国産トラックは、その高い耐久性と燃費性能から、海外、特に新興国で絶大な人気を誇っています 。
厳しい車検制度のもとで整備されてきた日本のトラックは、「高品質」の証としてブランド化しているのです。
- 優れた耐久性と機能性への高い評価
- 日本の車検制度がもたらす信頼性
- 海外への販路を持つ買取業者の存在
UDトラックスも「クエスター」という海外向けモデルを展開しており、その品質は世界で認められています 。
この海外需要が、日本の中古トラック市場の価格を力強く下支えしています。
機能すれば価値が落ちにくい商用車の特性
トラックは乗用車と異なり、「走って稼ぐ」ための道具です。
そのため、年式や走行距離よりも、現在しっかりと機能するかどうかが価値を大きく左右します 。
- デザインよりも実用性が重視される
- 「走ればよし」という考え方が市場に根づいている
- 新車よりも割安な中古車に常に需要がある
多少古くても、エンジンやミッションが良好で、荷物を安全に運べる状態であれば、現役車として十分に価値があります。
この実用本位の特性が、トラックの資産価値を落ちにくくしている大きな理由です。
高額査定に繋がりやすい条件
同じ年式のトラックでも、いくつかの条件を満たすことで、査定額が大きくアップする可能性があります。
日ごろからの乗り方やメンテナンスが、将来の資産価値に直結します。
- 車検の有効期間が残っていること
- 事故による修復歴がないこと
- ドライバーが一人に限定されていた車両
特に、複数人が乗り回す会社のトラックよりも、一人のドライバーが大切に乗ってきた個人所有のトラックは状態が良い傾向にあります 。
丁寧な扱いは、車両をきれいに保つだけでなく、将来の売却価格を高めることにもつながるのです。
よくある質問|乗り心地は悪い?UDトラックス クオンの「口コミ評判」について
ここでは、UDトラックス クオンの乗り心地や評判に関して、よく寄せられる質問にお答えします。
- 故障は多い?
- 加速しない原因は?
- UDトラックスって最悪?
- 故障コードはどこでわかる?
- ミッション不具合の原因は?
故障は多い?
はい、一部の部品については故障が多いという報告があります 。
ユーザーからの口コミやリコール情報を見ると、特に電子制御システムや冷却系にトラブルが発生しやすい傾向が見られます 。
- 排出ガス浄化装置(DPF)関連のセンサー
- ラジエーターやサブタンクなどの冷却系部品
- プロペラシャフトやトランスミッションの機械的な不具合
ただし、これらの故障は、適切な予防整備やメンテナンスによってリスクを大幅に減らすことが可能です。
車両の特性を理解し、きめ細やかな管理をおこなうことが、クオンと長く付き合うための秘訣といえるでしょう。
加速しない原因は?
クオンが加速しない場合、いくつかの原因が考えられます。
これはクオン特有の問題ではなく、現代のディーゼルトラックに共通するトラブルも含まれます。
- DPFや燃料フィルターの詰まり
- エアフローセンサーなど、吸気系センサーの異常
- ターボチャージャーの不具合(タービンブロー)
エンジンオイルの劣化も、DPFの詰まりを誘発し、結果として加速不足につながることがあります 。
まずはフィルター類やオイルの管理状況を確認し、改善しない場合は専門家による診断が必要です。
UDトラックスって最悪?
「最悪」というのは、少し極端な評価かもしれません。
過去には、乗り心地や信頼性で厳しい評価を受けた時代もありましたが、現在のクオンは大きく進化しています 。
- 過去のモデルには厳しい評判も存在した
- 現行クオンはドライバーの快適性で高い評価を得ている
- 先進技術とメンテナンス要求のトレードオフという特性がある
クオンは、革新的な技術を積極的に取り入れているため、従来のトラックとは異なる特性を持っています。
その特性が一部のユーザーには合わないこともありますが、多くのドライバーからは高く評価されているのも事実です。
故障コードはどこでわかる?
故障や異常が発生した際のコードは、インストルメントパネル中央にある5インチのカラーマルチディスプレイに表示されます 。
警告灯とともに、具体的なウォーニングメッセージが表示され、ドライバーに異常を知らせます。
- メーターパネル内のマルチディスプレイに表示
- 重要度の高い警告は上部に表示される設計
- 診断ツールを接続してより詳細な情報を取得可能
警告が表示された場合は、メッセージの内容を確認し、安全な場所に停車して適切な対応をとる必要があります。
詳細な故障診断には、専用の診断機(スキャンツール)が必要となります。
ミッション不具合の原因は?
クオンの電子制御トランスミッション「ESCOT」の不具合には、電子的な原因と機械的な原因の両方が考えられます。
加速時に滑るような感覚があったり、異臭が発生したりした場合は注意が必要です 。
- センサー類の故障による電子的な制御トラブル
- シフトフォークやロッドの破損といった機械的な故障
- トランスミッションオイルの劣化や漏れ
2015年には、内部部品が折損し走行不能に至るおそれがあるとして、リコールが届け出られた事例もあります 。
ミッションに違和感を感じたら、重大なトラブルに発展する前に、速やかに専門の整備工場に相談しましょう。
まとめ|乗り心地は悪い?UDトラックス クオンの「口コミ評判」について
この記事では、UDトラックス クオンの乗り心地に関する口コミ評判から、具体的な性能や注意点までをくわしく解説しました。
- 悪い口コミ評判:アイドリング時の振動や騒音、一部の状況下でのパワー不足、故障の多さに関する指摘がある。
- よくある故障と対策:排出ガス装置や動力伝達装置のリコール歴があり、現場からは冷却系やセンサー類の故障が報告されている。予防整備が重要。
- 良い口コミ評判:疲れにくい乗り心地、軽い操作性、安心感のあるブレーキ性能など、ドライバーの快適性に関する評価が非常に高い。
- 総合評価:ドライバーの快適性を追求した先進的なトラックだが、その性能を維持するには丁寧なメンテナンスが求められる。
- 基本情報:2004年に登場した大型トラックで、人間中心の設計思想が特徴。中古車市場でも人気が高い。
- 魅力:疲労を劇的に軽減する「UDアクティブステアリング」や、プロの走りを実現する「ESCOT-VI」が最大の魅力。
- メリット&デメリット:メリットは快適性と安全性、デメリットはメンテナンス要求の高さと複雑さ。
- おすすめの人:ドライバーの労働環境改善を重視し、徹底した車両管理ができる事業者におすすめ。
- 注意点:中古車は記録簿を重視し、頻出する故障箇所を重点的に確認することが大切。
- 高値がつくワケ:国産トラックは海外で需要が高く、商用車としての価値が落ちにくいため、高値で取引されやすい。
UDトラックス クオンは、間違いなく現代の物流業界をリードする一台です。
その先進的な快適性は、日々の運転の疲労を和らげ、安全運行に大きく貢献してくれるでしょう。
一方で、その性能を最大限に引き出すためには、車両と真摯に向き合う丁寧なメンテナンスが欠かせません。
ぜひ一度ご自身でハンドルを握り、その乗り心地と性能を体感してみてください。
きっと、あなたのビジネスにとって最高のパートナーとなる可能性を秘めているはずです。